【旧サイト・過去のトピックス】「青空コンサートin石巻」レポート(山岡潤) 

~理事長・山岡潤がミュージックエイト社主催の吹奏楽団の一員として、甚大な被害を受けた宮城県石巻市を訪問し、地元の吹奏楽団と一緒にコンサートを体験して来ました。被災地の吹奏楽関係者と3日間行動を共にし、見たこと、聞いたこと、そして山岡が感じた事とは・・・??~


石巻シンフォニックウインドアンサンブルとの競演


6月4、5、6日と、ミュージックエイト社主催の「青空コンサート~心に太陽を唇に歌を~in石巻」に参加してまいりました。ミュージックエイト吹奏楽団はfl1、cl3、as1、ts1、bs1、hr2、tp2、tb2、euph1、tub1、dr1、perc2という総勢18人のプロ奏者と助安伴之社長、若手社員1人がバスに乗って朝8時半に池袋を出発。6時間以上かけて仙台に入りリハーサルをしました。

 翌6/5日曜日、イオン石巻ショッピングセンターの駐車場特設ステージで午前と午後の2回、石巻シンフォニックウィンドアンサンブルの皆さんと合同演奏しました。幸運にも午前中は薄日が射すくらいの曇り空、午後はやや日差しが強くなりましたが、雨にならなくて本当に良かったです。

プログラムはミュージックエイトの譜面で14曲くらいを本番ごとに入れ替えたりして演奏しました。AKB、アニメ、演歌、ジャズ、や「負けないで」「上を向いて歩こう」「夏祭り」などなど、曲によってはアドリブの部分を引き延ばしたりしました。

 吹きっぱなしでキツいプログラムでしたが、何より嬉しかったのは、JETA会員の須藤雄市さんとお会いでき、隣どうしで全曲一緒に演奏できた事でした。須藤さんは勤務先の保育園で被災され、園児さん達と保育園の屋上で何日も救助を待ってようやく救出されました。団員皆さん震災以来、活動停止状態でしたが、青空コンサートを機に再始動となったとのことでした。


JETA会員の須藤雄市さん。6/5の石巻シンフォニックウインドアンサンブルとミュージックエイト合同で青空コンサートをイオン石巻ショッピングセンター駐車場特設ステージで、午前午後の2ステージ行いました。勤務先の保育園が被災して園児さん達と屋上で何日も救助を待っておられました。

























須藤さんと団員のテューバの岩佐さん


















須藤さん、岩佐さんと一緒に(山岡はミュージックエイト吹奏楽団のメンバーとして参加させて頂きました。


















岩佐さんとTuba奏者野本和也さん(ミュージックエイト吹奏楽団のメンバーとして参加)



石巻市立女子高等学校吹奏楽部との競演


 翌6/6月曜日は朝10時から石巻市立女子高等学校の体育館で吹奏楽部の皆さんと合同演奏。避難所にもなっているので、避難してきている皆さんや周辺の住民の皆さんが聴きに来てくださいました。ユーフォニアムは3年の千葉さんと2年の山中さん、テューバは3年の菅原さんと2年の横山さん、同じく2年の阿部さんの5人が元気いっぱいで吹いてくれました。元気で明るい笑顔をたくさん見せてもらえたのが救いでした。最後に顧問の先生の指揮で校歌を演奏して、写真を撮ったりしました。バスでお弁当を食べながら移動です。


石巻市立北上中学校体育館でのコンサート


 午後は1時から石巻市立北上中学校の体育館での公演です。移動の道も凄まじい状態でバスの中で楽器が飛び跳ねないように気を使います。ここは被害が最も大きかった地区のひとつで、コーディネーターの松浦正敏さん(サンリツ楽器)のお話では、全校生徒の7割程の皆さんはご兄弟や親御さんを亡くされているとのことでした。この北上中学校には吹奏楽部が現在ないので、ここでだけは我々のみでの演奏。体育館のすぐ隣のグランドに仮設住宅がたくさん並んでいます。全校生徒の皆さんと10人程の住民の方が聴きにこられました。

 シングシングシングでは長い長い超絶技巧の楽しいドラムソロがあります。生徒さんはみんな手拍子で聴いてくれているのですが、ドラムの茂森輝哉さんがピアニッシモで聴かせどころを作って手拍子を自然に終わらせようとしても、終わらないのです。一定の手拍子が続いてしまいます。数分間も手拍子を止めるトライをしていましたが結局あきらめて手拍子と共にドラムソロを続けていました。

 私ははじめはこの子達はとても律儀だから手拍子をやめてはいけないと考えているのだろうと思ったのですが、ドラムソロが続く中で、何か怖い気持ちになってきました。この子達は我々が来るというので聴きに「来てくれている」けれど、心はここには無いような、とても音楽を楽しんで聴くという心の状態からはほど遠いところにいるのではないかと感じたのです。最後は音楽の先生の指揮で生徒さんは起立して我々の伴奏で校歌を歌いました。

 帰りのバスの中もとても静かでほとんどの方は眠っておられました。池袋に夜10時過ぎについて静かに解散しました。


文:山岡潤(ユーフォニアム奏者、日本ユーフォニアムテューバ協会理事長)



















6/6午前、石巻市立女子高校と合同演奏。ユーフォニアムの千葉さん(3年)と山中さん(2年)



















ユーフォニアム千葉さん、山中さん、テューバパート菅原さん(3年)、横山さん(2年)、阿部さん(2年)と野本和也さん



















6/6午後、もっとも被害の大きかった地区のひとつ、石巻市立北上中学校の生徒さん(現在吹奏楽部はありません)




現地のコーディネーター、サンリツ楽器の松浦正敏さん。ご自身、お店も被災されていて、まだお店が再開出来てない状態です。

6回の閲覧0件のコメント

最新記事

すべて表示

【旧サイト・過去のトピックス】《JETA special day 2020》

2020年2月27日の発表の通り、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、日本ユーフォニアム・テューバ協会(以下JETA)およびJETAスペシャルデー実行委員会は「JETAスペシャルデー2020(3月8日)」を中止とさせて頂いておりました。 ※詳しくは下記をご一読くださいませ。 JETAスペシャルデー2020中止のお知らせ(2020年2月27日) それに伴い、録音審査にて実施いたしました第5回JE

【旧サイト・過去のトピックス】東北応援助成金募集終了のお知らせ

日本ユーフォ二アム・テューバ協会では2011年の東日本大震災に際し東北応援プロジェクトとして募金を募り総額548,466円(2015年2月時点)をいただきました。 皆様からお預かりしたこの寄付金を東北エリアのユーフォ二アム・テューバの演奏、啓蒙活動に役立たせるべく『東北応援助成金』として1件につき5万円を上限として皆様に活用していただいてまいりましたが現時点で残す所20,368円となりこの残金の活